探偵file.2 【情報漏洩】
どんな会社や店舗でも従業員というのは存在する。
ありがちなトラブルに巻き込まれたお店の話を今回は紹介しようと思う。

弁護士からの依頼

弁護士からとある相談が持ち掛けられた
「和泉さん、掲示板の嫌がらせって着手できない?」
弁護士からの相談の場合、当然の事ながらリーガルに(合法に)かつ正確に情報の提出が求められる。
「媒体にもよりますが」
「ところで、それって名誉棄損まで行かないんですか?」
「そこまで行かないんだよね、相談者から連絡してもらうから」
相談者から連絡があったのは、その日の夜だった。

ネットの掲示板で従業員が情報漏洩

翌日、夕方に相談にやってきたのは店長のHさんで、怒りを隠すことなく大量のプリントされた紙を持参した
「見てください!」
ナイト営業の店で、Hという掲示板で連日店の詳細書き込みがあるという
「店長はキャストの〇〇〇を優遇している」
「店長は裏金を作っている」
「店長は業者からバックマージンを取っている」
「キャストの〇〇〇は枕だ」
どれもリアルだが、微妙にぼかしているので弁護士もちょっと手を引き気味だという。
Hさんは、内容からするとXだと思う、と言うが、断言もできないと嘆く
「だったらカマかけて揺さぶりをかけてみてはどうなんですか?」
Hさんは首を横に振る、というのも、Xは店内ではそういう素振りを見せず、勤務態度は真面目だとの事
ヘタに突くと後で揉め事になる可能性もあると。
「なぜその人物だと?」
どうやら書き込み時間が休憩時間と一致する事や、本人の休日は書き込み量が倍増するとの事
「なるほど…」
掲示板の場合、開示請求に確かにつまづく事もあるのは知っているし、費用も莫大になる。
こうなったら炙り出しするしかない。
という結論に至った。

IPで個人特定する

まず、掲示板に本人を炙り出す事にした。
誹謗中傷がメインの場所で固定ハンドルを作り、店の了解を得てリアルな情報を流し続けた。
案の定、掲示板の対象は煽るように乗ってくる。
「私もHが嫌いです、情報交換しましょう。爆弾ネタがあります」と、メールアドレス欄に書き込みをして対応を待つことにした。
対象からメールが届いたのは数日後になる。
「私、まだ名前は言えないんです、お互い内緒で話をしましょう」
と、信用させたうえで、掲示板の書き込みが本人であることも自白させる。
メールは残念ながらgmailであり、googleの方針でIPはメールヘッダーには記載がない。
(メールヘッダー)
しかし、誘導は可能だ。
「ところで、このサイトって見た事ありますか?」
もちろん、サイトなんて無い。404 notfoundの適当なダミードメインのサイトだ。
サーバーを用意し、かつGoogleロボットの目にはつかないように隠し、サーバー側のリアルなアクセスログを待つ
…来た
(サーバーのIP)
これで、掲示板の書き込み者のIPは特定した。後は本人だけだ。こっちは簡単である。
「おい、X、このシステムを試用版で試したから、店と自宅で一応試してみてくれるか」
Hさんの言うシステムは(cloudソフト名は伏せる)管理者がIPを記録するものだ。
後はXがシステムアクセスするのを待つだけである。
結果は即日出た、IPアドレスが合致し、本人であることが確定した。
後は弁護士が入るか、示談にするかの話である
「Hさん、ウチから先生に報告していいですかね?」
「お願いします」
※依頼者を頭越えで弁護士と話をすることはない、必ず許可を取る
「先生、一致しましたね。」
(方法の説明)
「なるほど、それなら事実上の一致なんであとは調書作ってもらえたらウチでやりますし、依頼者に任せますよ」
との事で、依頼者に結果報告書を提出し、どうするかを聞いたところ
「いや、もうこれが証拠なんで本人と話しますわ」
と即答、雰囲気が前回と違う様子だったので、成功報酬を現金でいただき終了する事となった。
しばらくしてLINEがあり、「先生、(なぜか私が先生になってるw)あの件終わりましたんで。ありがとうございました」
とだけ飛んできた。
書き込んだ本人がどうなったのかは知らない。

ネット上の個人特定は意外と簡単にできます

なぜ特定方法を書いたのかと言うと、こんなのは山ほどある特定方法の一例でしかなく、調査方法はいくらでもある。
スマホ、PC、画面の向こうで相手が見えないと、気軽に叩けると思っている人は多いが、現実にはパケット(通信データ)というのはすべて紐づいて足跡も残されているし、今回は法的手段を取っていないだけで、開示請求をすればすぐにわかる。
専門的な話は除くが、法律上データの履歴というのは残すように義務付けもされているので逃げ道はない。
開示請求以外にも、警察による請求(裁判所命令)が出れば、紙切れで簡単に個人情報は開示される事も付け加えておく。
じゃフリーWifiだったら?自信があるなら試してみてください、そんなに甘くはない。
おおよそは身近な事情通の書き込みであり、証拠がなければ大丈夫だ。と思っていたという事を言い出すがそんなはずもない。
必ずバレる。

 

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