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はじめに

最近、連続で色々なお客様から詐欺に遭ったと話しを聞きます。
被害に遭った後は調査をしても詐欺師の情報を集める程度しかできません。

なぜ詐欺師は人を騙して財物を集めるのでしょうか。
そんな話です。なるべく具体的にまとめてみました。

なぜ騙されるのか

事件の後で「欲があるからだ」と書かれることがありますがこれは誤っています。

・自分の財産を殖やしたい
・健康を守りたい
・家を守りたい
・老後をより穏やかに暮らしたい

これは誰しもが願う事です。当然です。

コツコツ貯めている人ほど騙されやすい傾向があります。
なぜなら普通、を知っているからです。普通でない話が来るから飛びついてしまいます。

騙される人は悪くありません、情報を選別する時に見落としているだけです。
見極める方法を書いていきましょう。

奪えるだけ奪う

奴らはお金を集める事に執着します。
相手の全財産がいくらかを知れば、そのありったけを欲しがります。
その人の人生、生き様、家族、老後、仕事、彼らにとってはどうでも良いことです。
もう一度言います。

その人がどれだけ困窮するか、家庭が崩壊しようが、老後を失おうが
騙す側にとってはそんな事はどうでもいいのです。

手口、特徴

具体的な手段はいくらでもありますが、共通点をあげておきます

1)ひたすら得になる話だけを繰り返す

詐欺師は耳障りの良い言葉、想像するだけで楽しくなるような話を繰り返し、人の欲に迫ってきます。自分は大丈夫だと思っても、実際に聞くと欲が出ます。不動産財産・健康、この3つのキーワードは要注意です。

例)
a)住宅 永久に丈夫に家を守れますよ
b)財産 確実に増えることが間違いない、誰も知らない
c)プロジェクト 誰も知らない商材がある
d)健康 これがあれば病気が治る

2)とんでもない話である

聞いたことのような話と権力、政治などを織り交ぜてきます。そして、ほとんどが判別が不可能なものである事です。○○大学の○○教授が推薦している。バックアップに政治家のxxがいる。プロジェクトにはメーカーの○○も協賛している。人脈に財閥の○○がいる。この仮想通貨は確実に成功する、この投資は海外で利益を出す。特別な運用口座がある

・大学の教授はすべて正しい人ですか?
・写真は騙し取ったお金で作った人脈かもしれませんよ
・プロジェクトが成功する根拠はどこにありますか
・仮想通貨が上場する根拠はどこにありますか
・海外の投資、特別な運用口座、具体的な成功例を聞いたことがありますか

騙された後に聞くと「よく考えたらあり得ない話だった」というオチになります。
一般的に付き合えないような芸能人、スポーツ選手、政治家など、ステータスのある人は誰とも付き合うわけではありません。信用に値するように錯覚します。しかし、同席することはそれほど珍しいことではありません。たかがスナップ写真一枚で信用してはいけません。

そんな物なら私も持っています。ホラ、一気に価値が落ちたでしょう。

3)確認のしようがない話である

全部裏付けが取れる話ですか?演出されていませんか?

詐欺師が紹介するのは詐欺師だと思って間違いありません。気がついたら詐欺師ばかりの人脈の真ん中にいませんか?騙される人の情報は詐欺師に共有されていると思っていてください。

お互いに「この人は間違いない、信用できる」と絶賛する話を鵜呑みにしていませんか。まったく関係のない利害相反する人物から情報を取って正しいかどうか確認しましょう。

4)連呼

詐欺師は自分自身を信用させる根拠を持っていません。せいぜい服か車ぐらいです。
飾り立てる情報をまき散らします。アナタと私は特別な関係だからと繰り返します。

・政治家、芸能人、スポーツ選手などを繰り返す
・○○さんは特別だから情報を与えている
・この情報はまだ知られていない
・ここにいる人だけの得な情報

5)高級ホテルや高級な食事の場所で打ち合わせを好む

虚業であるので、企業的な詐欺で無い限りは高級ホテルを好みます。
一流の場所は接客も雰囲気も大変良い物です、その雰囲気や非日常感を利用します。

6)セミナー・説明会

お金が増えたり、得をする話。誰が好き好んで人を集めて説明しますか。
得をするのは主催者です。当たり前です。
気をつけたいのは社会還元や社会奉仕など、綺麗事を並べている時です。

7)M資金詐欺(別枠)

昔からある手口ですが、特殊詐欺の一種と言えるかもしれません。
複数人数が劇場型に登場し、聞いたこともないような資金の話をします。
金額が大がかりなほど、登場人物が増えていき信憑性を高める芝居をしていきます。

この記事を上場企業の社長さんが読むような事はないでしょうけども、世間的に相当のステータス・信用をもった人が狙われます。国の裏の資金がある、とある国家のお金を資産として投資ができる。など途方もなさ過ぎて逆に信じてしまうような話です。

検索して調べてみてください。一般的には信じがたいのですが実際にある詐欺です。

詐欺かどうかチェックする方法

1)相手が知らない財産を開示してみる

詐欺師はありったけを欲しがります。
架空でも良いので伝えていない財産を言ってみましょう。
必ず食いついてきます、言った後の相手の表情、口調、話す内容に注意してみましょう。

2)疑いを投げてみる

詐欺師は疑われるのが嫌いです。自分のトークに酔って、相手が乗ってくるときは調子が良いのですが崩されると態度が一変します。

「それ、知り合いから聞いたことがありますね」
「その大学なら知り合いの教授がいますよ」
「政治家さんとの写真、それパーティー会場ですよね」
「芸能人さん、どこで知り合ったんですか」

本当ならなんて事のない返答がある内容をいきなり投げつけてみましょう。
そこで「疑ってるんですか」という答えが返ってきたらクロ、かもしれませんね。

3)情報開示を求める

実はこれ無意味です。相手は騙す気ですから架空の物を用意しています。
詐欺師が提出するものは偽物ですから、見せられた後が重要です。

・コピーが欲しい
・そのサンプル、写真を撮らせてくれ
・その有名人との写真、ちょっとスマホで撮らせてよ
・今の重要な会話ですね、録音させてもらっていい?

偽物ですから、他所で確認を取られるとマズイ物が混ざっているはずです。
慌てたり、重要なものだから見せるだけだ。だとか、そういう類いの発言があったら要注意です。

騙し取られたら

言い訳

・事業をしようと思ったが、失敗したから仕方ない
・投資を受けたが損失が出たので返せない
・個人差があるので結果は保証できない
・環境によって差が出る

あくまでも提供した自分に責任はない。と言い逃れをします。

騙された後はどこに言っても事が一気に厄介になるものです。
警察、官公庁、行政、はたして通用するでしょうか。

しません

なぜなら個人の取引に介入する事はないからです。自己責任です。
予防がいかに大切かご理解いただけるでしょうか。

それでも取り返したい人のまとめ

詐欺師は最初に書いたとおり、

「騙す相手の人生はどうでもいい」

のです。それを回収するのに、弁護士や警察に泣きついても回収はできないでしょう。
詐欺師を捕まえたからと言って、出てくるのは言葉だけです。
そんなものなんの役にも立ちません。逆さにして振っても嘘が倍になって出てくるだけです。

遠慮は不要

過激な事を書きますが、相手に遠慮する必要はありますか?

詐欺師の生活を守ってやる必要がありますか?
詐欺師の家族を守ってやる必要がありますか?

回収に行って警察が怖いと思うかもしれませんが、関係ありません。
もし呼ばれても堂々と騙し取られた旨を言えばいいのです、民事不介入。
(暴力は絶対にダメですよ)

騙した金で家族を維持しているとしたら、そんなものは崩壊しても構わないのです。徹底的に、誰もがやらない事を詐欺師が泣きをいれるまで徹底的にやることです。

詐欺師に家族や仲間、友人がいるなら毎日でも電話、訪問すればよいのです。とにかく、詐欺師に面倒臭いと思わせなければいけません。

もし弁護士を通じて詐欺師に「返せ」と言ったとしたらそれは相手の思惑通りです。法的に自分たちは安全だとわかっているからです。

原資を探る

詐欺師の居所もわかりました、行動もわかりました。
回収できるかどうかは気迫もありますが、無いところから回収はできません。
相手の原資(返済力)を探ることも重要です。

原資とは、資産(不動産や車、預貯金、有価証券など)を含めます。それ以外に本人の労働による返済能力も含めて交渉していく必要もあるでしょう。どうしても返せないなら働いてでも返してもらうことです。

法律だけでなく具体的な回収が書かれた専門書も参考になります。
参考書:Amazon 債権なにがなんでも回収法―プロが教える

約束された書面

詐欺師から返済の約束を取り付けました。それだけで十分でしょうか。

私は不十分だと思います。詐欺師は元から返済する気はないのですから、いくら公正証書を作ろうが書面を作ろうが、とっくに財産を隠蔽していればどうにもできません。弁護士もお手上げでしょう。

もしも詐欺師と交渉して返済約束が取り付けできるのであれば、身内を連帯保証にして一筆取るべきでしょう。人的な保証です。詐欺師も人間です。身内に迷惑をかけるのであれば一部は返済しても仕方がないかと考えるかもしれません。家族がいるのであれば親、兄弟、妻、夫、誰でも構いません。原資がある程度想定できる連帯保証人を選んでください。

ただし、連帯保証を取る確実な方法はありません、責任を元に信用ができないから道義的に連帯保証を強く求めるのみです。

刑事罰

刑事罰において詐欺罪(刑法第246条)は大変重い物ですが、減刑される事があります。
なにかご存じですか?弁済金と宥恕(ゆうじょ)する旨が記載された示談書です。

詐欺師は5億騙して懲役5年で年収1億だと本気で考えています。
実際に昔、地面師や不動産詐欺師から聞いたので本当だと思います。

それでも懲役は嫌な物ですから減刑は計算しています。

1)弁済金

判決における懲役というのは、弁済金の額によって変わります。
これは刑事裁判における反省を表す材料の一つです。
詐欺師は逮捕後の弁済金を計算して残していることが多いです。
その額は最大で半分。これは刑事裁判の目安となっています。
持っていそうなら取り返しましょう。

2)宥恕の示談書

詐欺師は時には激高しながらも最後まで「いい人」を演じます。
万が一の時に、「事情があるから許してやってもらえないか、人間は悪くないんだ」と弁護士を通じて示談書を取るための保険です。許してはいけません。

詐欺師と相対するときは「被害者感情が強い、弁済金があったとしても許さない」事をしっかり相手に伝えることです。

 

 

人の財産を狙い、法的なスキマを狙う詐欺事件。
騙されないよう、騙されても泣き寝入りにならないよう戦いましょう。

 

 

 

そして、相手と戦うときに情報が必要でしたらご依頼ください。
微力ですがお手伝いさせていただきます。

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