探偵が調査を失敗する時

なぜ尾行を失敗するのか

調査の失敗とは「被調査人(対象)の警戒が強く、調査を無理やり続行するよりも中止した方が今後証拠を掴みやすい」と判断する時と「調査員の責もしくは、その時の状況でどうしようもなく見失う」の2つがあります。

尾行失敗は主に2つに分かれます。

・車両

・徒歩

それぞれについて書いていきます。

車両での尾行失敗

車の対象を追う場合、北海道では主に車両がメインになります(バイク人口が少ないため)。調査な訳ですから、当然相手のミラーに入らないように工夫しながら時には何百キロもついていく事があります。この過程で偶発的に「救急車の接近」「高速道路移動中、パトカーが間に入る」「歩行者」のような不定要素が重なる時に対象を見失う事があります。相手については事前情報やそれまでの行動パターンから予測がつきますので、かなりの確率で再補足ができますが、その日限りの下見も情報もない尾行ですとそのまま行方不明になるのが失尾です。よく、信号などはどうするんだと聞かれますが、ある程度こなれて来た調査員だとほぼ切られる事はありません。

徒歩での尾行失敗

徒歩で追う場合、実は車両よりも失尾率は高くなります。車と違う大きさも変わるのと、調査員からすると友人でも家族でもない初見の赤の他人を追うわけです、似た人物かどうか判別する為にいくつかの特徴と技術を持って追っても、徒歩は想像もつかない動きをしますから、その時に見失う事になります。行先も多いですし、再補足が一気に難しくなります。

調査員の対応

失尾が発生した場合、速やかに再補足をするよう道路の動線・行先・対象車両の速度や立ち寄り癖等(詳しくは企業秘密になりますが)を元に、車両長がその場で判断を行い速やかに調査員を分散させて再度見つけてから合流を行います。調査を始めた新人は「なんでまた見つかったんですか」と驚くことも多いのですが、ベテランはこの再補足の技術が非常に高いために、トータルでは失尾率は非常に低くなります。

会社としてお客様にどう対応するか

一番肝心な所ですが、当社では失尾し当日の調査続行が難しいと判断した場合は速やかにお客様に連絡、謝罪した上で当日の調査を終了しています。偶発的な条件が複数重なったとは言っても、これはお客様の立場からしたら残念な結果ですから会社としてはその日の料金をいただくわけにいきません。失尾補償として当日調査料金はすべて無料にしています。そもそも申し訳ないですからね...。調査員もプライドを持って仕事をしていますから、失尾の時は毎回社内でインシデントとして扱い、原因と事象について必ずMTGを行っています。

まとめ

お客様にとっては調査当日というのは大事な日ですから、原因はさておき調査中断というのは辛いものです。こういう状況での対応は、企業各社で対応が変わります。失尾時刻までの請求をする事務所、全額請求する事務所、返金に一切応じないという話もよく聞きますから、相談の時にそれは確認されると良いかもしれません。

なお、「当社は絶対に尾行失敗しません」という言葉を使う所は怖いなと思ったりもします。ご注意を。

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