お客様各位
立春を過ぎましたが、北海道ではまだ雪が降り寒い時期が続きます。
事務所の前には大きな除雪の山が重なり春を待ちます。
排雪業者さんに毎年、排雪をまとめてお願いするのですが、実行する前に気が付けばパートナーシップの回覧が来ました。他府県の方に説明すると、札幌の大きな定められた道路は行政が定期的に除雪・排雪をしてくれますが、住宅街の細い道は排雪がありません。
町内会と自治体の負担により年に一度(雪の終わりが見え出すころ)一気に排雪作業を行う事をパートナーシップと呼んでいます。それがもう来たのですから、今年は雪が少ないのだなー、とあまり育たないツララを眺めながら思いました。
昨年は訴訟に入ってからもお客様に寄り添う事が多かった年でした。
私達は証拠屋ですから、基本は法的に「負けない」物をしっかり撮る(取る)事が生業です。
その後は関わることが少ないのですが...。
離婚問題は調停前置主義です。法律は家庭に入って行かない考え方がありますので、訴訟の前に調停で話をしましょう(大まかな言い方になりますが)というのがこの制度です。もちろん夫婦間示談で終わる事もあります。古代ローマの頃からある言葉らしいので、いかに家庭問題がデリケートなのかがわかります。色々と考え方はあるようですが。
調停で話し合いが終わらないケースがあります、真向対立し財産分与、養育費、婚姻費用、不貞認否慰謝料等、お金が絡むとお互いに生活があるわけで、他人となる夫婦の場合は情ではなく残される生活の取り合いになりますから順当に終わらない事も多いのです。こうなると裁判になります。
裁判では書類の応酬になり、お互い証拠がなければ言いたい放題になります。争点(裁判において白黒をつけるべく争う点)からも脱線する事もあり、とかく傷つきやすく話も。なにせ、今まで支えてきた家庭や子供を失う局面ですから、心身の限界が来るようです。私も経験者ですからよく理解できます。
アフターフォローもありますので、裁判の資料整理や証拠整理などを人間関係からお願いされてお手伝いさせていただく事もあります。思っているより裁判は書面が多いです。本筋ではないので営業的に力を入れる分野ではないし、弁護士さんとの関係性もあるので、しゃしゃり出る所ではありません。それでも力尽きそうな依頼者さんに寄り添う必要があり、お願いされた場合はお手伝いしています。私しか開けられない鍵付き書庫にはかなりの量の訴訟資料が並んでいます。
不貞は直面すると大変重いものだと思っています、ゴシップではありませんし、お客様に取っては一生に一度しかない調査です、噛みしめながら今日も現場に走ろうと思います。人心失うお客様もいます、それだけ案件に真剣なのだ、むしろそうなると受け止めるばかりです。
さて、昨年よりカメラ機材をさらに強化しています。国内最高レベルの物だと思います、他府県の先輩にはまだまだ追い付けない部分もありますが、頑張ってレンズもさらに新調を続けています。綺麗な映像、鮮明な映像というのは結果的に証拠能力ですから、ここは頑張らないといけないですよね。
調査におけるカメラのボディとレンズのバランスは意外と難しい所があります、野鳥を撮るような装備を揃えれば簡単に証拠が撮れるかといえば、それは全然違います。場所によるベストプラクティスがあります。例えばすすきのと函館、帯広と札幌市東区で撮るのはまた違います。本気で撮影している探偵さんならわかると思います。Y’〇と、すす〇のラブ〇テルの差でもいいです。
本サイトで紹介している機材はもう5年以上前ですから、今は比べ物にならないぐらい良くなりました。ホームページも少しづつ入れ替えていますので、見栄えも良くなるかなと思っています。
最後は調査員の力量です、各自技術や大切な内面を鍛えて行かなきゃいけないな。と。実際は事務所でぐだぐだとしている事も多いですが(笑) 彼らも古い写真を眺めて「ここはピントが甘い!」「この時は迂回をこうした方がさらに正面から~」「この時はカメラこれだったな」「張り込み場所はこっちの方が絶対いいよ」等と会話しているのを聞くと、私の心配は杞憂なのかもしれないです。
今月は割とゆっくりとしています、よろしければお気軽に(とはいかないと思いますが)ご相談ください。
私も最近は同席が減りましたが、常に全案件を見ていますのでご安心ください。
今回はちょっと長めになってしまいました。